受け継がれる遺伝子
ワタクシが歌舞伎を見始めた学生時代に大御所として活躍していた役者さんが、この20年のうちに1人減り、2人減りして、とうとう今ご存命なのは雀右衛門さんおひとりになってしまった。
その雀右衛門さんでさえここ数年は舞台から遠ざかっているだけに、先日の芝翫さんの訃報は本当にショックだったんである。
次の世代を担う役者と言えば、吉右衛門さんや仁左衛門さん。または団十郎さんや菊五郎、勘三郎と、そのラインナップにはなんの文句も心配もないんであるが、
先日フと不安を覚えてしまったというのは、役者の質というよりも、層の厚さの問題なのかもしれない、と思った。
歌右衛門や梅幸、羽左衛門など、まだ浮いたままの名前もある。そのいくつかは息子達が確実に継ぐであろうけれど、あのころの様な華々しい名前がそろうまでは、かなりの時間待たなくてはいけないんだろうな、と。
そしてなにより、今まで見慣れていた人がいなくなってしまった寂しさかな。
そんなことを言ったら、名優と言われた先代の団十郎や勘三郎、白鸚や松緑を見ていた世代の歌舞伎ファンの寂しさたるや、いかばかりかと思いますが・・・・![]()
そんなふうに、ひとり感傷にふけっていたこの頃であったんだが、
先日見に行った勘三郎旗揚げの平成中村座の舞台で、ワタクシは確かに受け継がれていく歌舞伎の血筋を見ました。
最近びっくりするくらいに声が父親に似てきた勘太郎。
でも似ていたのはおやじ譲りの声だけでなく、遠目から眺めた白塗りの彼の顔に、
はっきりと彼の祖父である芝翫の面影を見たんである。
この時に、芝翫さんはいなくなっちゃったけど、孫の中にしっかりと生きてるんだなあ・・・と、ちょっとウルッときてしまいました(;ω;)
そして勘三郎もまた先代に瓜二つになって・・・・(先代は見てないけど・・・(^-^;)
こうやって歌舞伎の芸が代々伝わっていくことを、心底実感いたしました。
幸い、もっと下の世代も着実に育ってきているようで、
初舞台でホントに小っちゃかったあの子が、いつの間にこんなにデカく~~!!??
と、卒倒しそうになることもしばしば
(自分はいつまでも学生時代のままのつもりでいる 笑)
歌舞伎はこういう楽しみ方ができるのもひとつの醍醐味。改めて末永く見ていたいと思った次第であった。
そして中村座の芝居のことはまた後日![]()
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